MODEL CASE
農地・生産緑地・市街化調整区域を含む相続
本ページはモデルケースです。当事務所の進め方と料金の考え方をご理解いただくために、典型的なご相談内容を想定して作成しています。実在する特定のお客様の事例ではありません。実際の税額は財産の内容や前提条件により大きく変わりますので、個別に試算いたします。
農地・生産緑地市街化調整区域川越市代々の農地と貸地をお持ちだった方の相続を想定しています。川越とその周辺には、市街化調整区域の農地、生産緑地、雑種地が数多くあります。これらは路線価図を見ただけでは評価できず、現地と役所を回らなければ正しい数字が出せません。
- ご相談の時期
- 相続開始から1か月(申告期限まで残り9か月)
- 地域
- 埼玉県川越市
- 遺産総額
- 1億7,000万円
- 相続人
- 4名(配偶者・お子様3名)
- 主な財産
- ご自宅、農地3筆(うち生産緑地1筆)、貸地、駐車場、預貯金(4行)
- ご相談のきっかけ
- 「川越市 農地 相続税」で検索
個別に評価
実質1.22%
この類型が難しい理由
農地の評価は、その農地がどの区域にあるかで方法が変わります。純農地・中間農地は倍率方式、市街地周辺農地は市街地農地の80%、市街地農地は宅地比準方式。宅地比準方式では、宅地に転用する場合の造成費を差し引きます。この造成費は、傾斜や地目によって単価が変わります。
生産緑地はさらに別で、買取りの申出ができるかどうかで減額割合が変わります。指定から30年を経過しているか、特定生産緑地の指定を受けているかを、市の農政課で確認する必要があります。
そして相続人が4名いる場合、誰が農地を継ぐのかで、納税猶予が使えるかどうかも変わります。
当事務所が行ったこと
- 名寄帳をすべての自治体で取得します
固定資産税の課税明細書には、免税点未満の土地や公衆用道路が載らないことがあります。名寄帳を取らないと、この申告漏れを防げません。被相続人が複数の市町村に土地をお持ちの場合は、市町村ごとに取得します。
- すべての土地を歩いて確認します
登記簿の地目が「畑」でも、実際は駐車場として使われていることがあります。評価は登記地目ではなく、課税時期の現況で行います。あわせて、間口・奥行・接道状況・傾斜・水路との位置関係を確認します。
- 市役所で区域と規制を確認します
都市計画課で市街化区域か調整区域か、農政課で生産緑地の指定状況と経過年数、道路管理課で接している道路の種別。ここは電話では済みません。窓口で図面を見ながら確認します。川越市役所なら事務所から車で10分です。
- 評価単位を判定します
土地は「利用の単位」ごとに評価します。自宅の敷地、貸地、駐車場、農地。隣接していても用途が違えば分けて評価し、離れていても一体で使っていればまとめて評価します。ここの判定を誤ると、評価額が数百万円単位で動きます。
- 小規模宅地等の特例をどこに使うか、有利判定を行います
ご自宅(特定居住用)、貸地・駐車場(貸付事業用)のいずれに適用するか。面積あたりの減額効果を計算し、相続人4名の分割案とあわせて有利な組み合わせを選びます。
- 農地の納税猶予を使うかどうかを検討します
農業を継続する相続人が取得すれば、農地にかかる相続税の納税が猶予されます。ただし営農の継続が条件で、途中でやめると猶予税額に利子税が加算されます。将来の転用や売却の予定を伺ったうえで判断します。
報酬の内訳
| 基本報酬(1億5,000万円超 1億7,000万円以下) | 1,300,000円 |
| 割引(申告期限まで8か月以上)▲5% | △65,000円 |
| 相続人3名目・4名目(基本報酬×10%×2) | 260,000円 |
| 土地 2〜5件目(利用区分ごと) | 240,000円 |
| 農地・生産緑地・市街化調整区域(3件) | 150,000円 |
| 貸地の評価 | 20,000円 |
| 小規模宅地等の特例の有利選択判定 | 50,000円 |
| 金融機関 4行目 | 20,000円 |
| 書面添付制度のご利用 | 100,000円 |
| 合計(税抜) | 2,075,000円 |
| 合計(税込) | 2,282,500円 |
※農地等の納税猶予を適用する場合は、別途200,000円〜を申し受けます。
※土地の評価は、利用区分ごとに1件と数えます。1筆=1件ではありません。
農地・貸地をお持ちの方へ
土地が多い相続は、評価する人によって税額が変わります。減価要因を拾えるかどうか、評価単位をどう判定するか、どの特例をどこに使うか。机の上だけでは判断できません。
川越の土地は個性的です。旧市街の狭い道、市街化調整区域、生産緑地、水路に接した畑。地元で事務所を構え、市役所にすぐ行ける距離にいることが、そのまま評価の精度になります。必ず現地を見たうえで評価します。
