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二次相続まで考えた分割で、ご家族全体の税負担を420万円抑えた事例
本ページはモデルケースです。当事務所の進め方と料金の考え方をご理解いただくために、典型的なご相談内容を想定して作成しています。実在する特定のお客様の事例ではありません。実際の税額は財産の内容や前提条件により大きく変わりますので、個別に試算いたします。
お母様を亡くされ、お父様とお子様2人が相続人となったご家族からのご相談です。「とりあえず全部父が相続すれば税金はかからないと聞いた」という状態からお話を伺いました。結論から申し上げると、その分け方は、お父様が亡くなられたときに大きな負担を生みます。二次相続まで含めて計算し直したところ、ご家族全体で420万円の差が出ることが分かりました。
- ご相談の時期
- 相続開始から3か月(申告期限まで残り7か月)
- 地域
- 埼玉県川越市
- 遺産総額
- 1億2,000万円
- 相続人
- 3名(配偶者・お子様2名)
- 主な財産
- ご自宅の土地・建物、預貯金、上場株式
- ご相談のきっかけ
- ホームページの料金シミュレーターをご覧になって
税負担の圧縮額
(税抜・実質1.12%)
ご相談時の状況
お母様が亡くなられ、ご長男が窓口となってご相談にいらっしゃいました。すでに金融機関で「配偶者の税額軽減を使えば、お父様が全部相続すれば相続税はかかりません」と説明を受けており、その方向で進めるつもりだったとのことです。
たしかに、配偶者の税額軽減は 1億6,000万円まで(または法定相続分まで)非課税になる強力な特例です。今回の遺産総額 1億2,000万円であれば、お父様がすべて相続すれば 一次相続の税額はゼロ になります。
ただし、そのご自宅と預貯金は、いずれお父様が亡くなられたときに、もう一度相続税の対象になります。そのときは配偶者の税額軽減が使えず、相続人も2人に減るため基礎控除も小さくなります。ここを見落とすと、一次相続で得をして二次相続で大きく損をする、ということが起こります。
財産の内訳
| 財産の種類 | 相続税評価額 |
|---|---|
| ご自宅の土地(約110坪/特例適用前) | 5,800万円 |
| ご自宅の建物 | 480万円 |
| 預貯金(3行) | 3,900万円 |
| 上場株式・投資信託 | 820万円 |
| 生命保険金(非課税枠適用前) | 1,000万円 |
| 遺産総額(報酬計算の基礎) | 1億2,000万円 |
※このほかに債務および葬式費用が180万円ありました。報酬計算の基礎となる遺産総額は、特例の適用前・債務の控除前・生命保険金の非課税枠の控除前の金額です(料金ページに定義を掲載しています)。
当事務所が行ったこと
- ご自宅の土地を現地で確認しました
路線価図の上では1つの土地に見えましたが、実際に伺うと、庭の一部が月極駐車場として貸し出されていました。利用区分が分かれるため、評価も分けて行う必要があります。また、間口に対して奥行きが長い形状であったため、奥行価格補正が適用できました。
- 小規模宅地等の特例の適用先を検討しました
ご自宅の土地について、特定居住用宅地等として330㎡まで80%の減額を適用しました。誰が相続するかによって適用の可否が変わるため、分割案とセットで検討しています。
- 二次相続まで含めて、3つの分割案を試算しました
お父様がすべて相続する案、法定相続分どおりに分ける案、ご自宅をお子様が相続する案。それぞれについて、一次相続と二次相続の税額を合計して比較しました。二次相続の時期は仮定になりますので、前提条件を明示したうえでご説明しています。
- 過去5年分の預金の動きを確認しました
お子様名義の口座に、お母様からの入金が複数回ありました。これが名義預金と判断されると、相続財産に加える必要があります。通帳の管理者、印鑑の保管場所、贈与契約の有無を確認したうえで整理し、申告に反映しました。
- 書面添付制度を利用して申告しました
どの財産をどのように調べ、なぜそう判断したかを記載した書面を添付しました。とくに名義預金と土地の利用区分については、判断の過程を詳しく記載しています。
ご提案した分割案と、結果
| 分割案 | 一次相続の税額 | 二次相続の税額(試算) | 合計 |
|---|---|---|---|
| A案:お父様がすべて相続 | 0円 | 920万円 | 920万円 |
| B案:法定相続分どおり | 190万円 | 390万円 | 580万円 |
| C案:ご自宅をお子様が相続(採用) | 240万円 | 260万円 | 500万円 |
※上表の税額は、お父様固有の財産・二次相続の時期・地価について一定の前提条件を置いた試算です。前提が変われば金額は大きく変わります。実際のご相談では、前提を明示したうえで個別に試算いたします。
ご家族でご検討いただいた結果、C案を採用されました。A案と比べて、ご家族全体の税負担は420万円少なくなります。
ただし、一次相続で240万円の納税が発生する点、二次相続の時期や地価は前提にすぎない点、そしてお父様の住まいをどうするかというご家族のお気持ちの問題があります。税額だけで決めるべきではありません。3案それぞれの金額とリスクをお示ししたうえで、ご家族に選んでいただきました。
当事務所の報酬
| 基本報酬(1億1,000万円超 1億2,000万円以下) | 920,000円 |
| 相続人3名目(基本報酬×10%) | 92,000円 |
| 土地 2件目(月極駐車場) | 60,000円 |
| 形状に補正が必要な土地 | 30,000円 |
| 名義預金・生前贈与の調査(対象2名) | 140,000円 |
| 書面添付制度のご利用 | 100,000円 |
| 準確定申告(年金のみ) | 50,000円 |
| 割引(申告期限まで8か月以上)基本報酬×▲5% | △46,000円 |
| 合計(税抜) | 1,346,000円 |
| 合計(税込) | 1,480,600円 |
※資料の収集はご家族がご自身で行われたため、資料収集代行の加算はありません。
※戸籍謄本・残高証明書などの取得実費は別途となります。
※二次相続を含む分割シミュレーション(3案)は、追加料金なしで対応しています。
同じようなご相談をお考えの方へ
配偶者の税額軽減は強力な特例ですが、使い切ることが最適とは限りません。とくにご自宅の土地の評価額が大きい場合、二次相続で小規模宅地等の特例が使えなくなり、負担が跳ね上がることがあります。
当事務所では、二次相続まで含めた分割シミュレーションを3案まで、追加料金なしでご提示しています。申告期限まで余裕があるほど、選べる分け方は増えます。
※本事例は、お客様の承諾を得たうえで、個人が特定されないよう金額を丸め、内容の一部を変更して掲載しています。税額は前提条件により変わりますので、実際のご相談内容に応じて個別に試算いたします。
